幼児期から国際感覚を身につける: 絵本『絵で旅する国境』で世界への関心を広げよう

子育て

先日図書館で表紙にパッと目がいって、手に取った絵本が大当たりでした。

『絵で旅する国境』(クドル 文 / ヘラン 絵 / なかやまよしゆき 訳 文研出版)です。

複雑な社会情勢の中で、世界の出来事に関心を持つきっかけになる良本だと思います。

この絵本の紹介と、国際感覚を身につけてもらうために我が家が実践していることについて紹介します。

幼児期での国際化はまず世界への興味関心を持つこと

国際化やグローバル化と言えば、まず頭に浮かぶのは『英語』だと思います。ですが、英語は国際化の枝葉のひとつに過ぎず、もっと根幹にあるのは『世界へ興味関心』を持つことだと思います。

日本に住んでいるわたしは、世界の一部分であること。自分が暮らしている環境の外に、たくさんの人の暮らしがあること。自分の町の外、都道府県の外、日本の外といった具合に、外へ外へ関心の円を広げること

こういったことが『国際化・グローバル化』の最初の一歩なんじゃないかなぁと考えています。

自分が見ている世界が全てじゃないってこと

世界地図を身近なものにする

世界地図

というわけで、英語よりも先に取り入れたいのは世界地図です。世界地図をリビングに貼りましょう。

ニュースを見ていて中国の話題であれば「このニュースはここ(中国)での出来事だよ」等、世界地図を指差しながら簡単に説明します。「日本から近いね〜お隣だね」とか言いながら。

これだけで意外と覚えるんですよね、子どもの吸収力すごい。

4歳の次女もサッカーワールドカップの時には、「コスタリカはここ!」とサッカーの話題になる度に教えてくれました。笑

アメリカはどーこだ?とクイズにすると、カタカナを覚えたての次女が一生懸命探します。(クイズを始めると、「もっと,クイズ出してー!」とキリがなくなることもしばしば…)

世界地図は100円ショップでも売られていることがあるので、チェックしてみてください。我が家の世界地図は二代目で、破れてボロボロです。

世界地図に関する絵本

1日10分でせかいちずをおぼえる絵本』も初めのとっかかりに良い本でした。


こんなので覚えるかな〜と思ったのですが、幼児にはちょうど良いみたいで、長女が「ライオンの形だからドイツだね!」と、位置ではなくて形で国名を当てた時はビックリしました

これライオンの形…?と大人は思っちゃうんですけどね。笑

世界地図パズル

また、長女も次女もパズルが好きだったこともあり、4歳ごろから世界地図パズルのアプリをさせていました。

地域別にすることができたり、タイムを競う仕様になっていたり、すごく良いアプリです。しかも無料。

このアプリのおかげで、長女は6歳ごろには国名を聞いてどの地域か大体分かるようになりました。アメリカ、ロシア、ヨーロッパ各国などの大きな国はもとより、ジプチなどの小さな国も覚えました。

我が家は地球儀は持っていないのですが、平面の世界地図の方が国名が大きくて見やすいんじゃないかなーと思います。

地球儀は持ってるけどお子さんがあまり関心を持ってくれない…って場合でも、世界地図ならまた違うかも。

「これは○○の国だね」と話すことで色々な国名に触れさせる

国に限らずですが、日頃の生活の中でできる限り「これは○○の国だね」と説明するようにしています。

例えば、

この絵本は韓国の人が書いた絵本なんだって

キングクロス駅はイギリスのロンドンにあるよ

このバナナはフィリピン産だよ

今年はフランスのパリでオリンピックがあるね

など、子どもの興味の有無に関わらず、かるーく何気な〜く話すようにしています。

夜7時はニュースの時間

夜7時はいつもNHKのニュースを付けています。すると、多かれ少なかれ世界情勢のニュースに毎日触れることになります。

ウクライナやパレスチナのニュースの時には、世界地図を見ながらざっくりと「この国での出来事のニュースだよ」「この隣同士の国が戦争してるんだよ」と説明します。

アメリカ大統領選のニュースでは「今年はアメリカの大統領選挙があるんだよ、今の大統領はバイデンさんで、その前はトランプさんだったんだよ」と説明しながら、アメリカはここ、と教えます。

毎日ニュースの解説をしている訳ではありません。さすがに親も子も疲れちゃうので…。子が関心を持ってニュースを見ている時が好機です。

『絵で旅する国境』は子どもと一緒に読みたい

さて冒頭に戻りますが、先日図書館で予約していた本を取りに行った際に、書架から目に飛び込んできたこの「国境」という表紙。手に取って、内容を確認せずに予約本と合わせて借りたのですが、いい本でした!

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絵で旅する国境 [ クドル ]
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日本での初版は2022年11月とのこと、比較的新しい絵本です。

空港での出国審査の場面から始まり、隣り合った国の文化の違いや、様々な国境の形やあり方を緻密な絵と端的な文章で紹介されています。

良好な関係を築いている国同士の高さのない国境と、そうではない国同士の高い壁の国境の対比など、すごく印象的に描かれていました。(アメリカーカナダ、アメリカーメキシコ)

イスラエルの中で壁で囲まれているパレスチナのガザ地区や、EUから離脱したイギリスなど、今の世界情勢にもリンクしています

絵本の作者は韓国の方。韓国ー北朝鮮の国境についても描かれています。

絵本ではありますが大人にも手にとってもらいたい絵本です。幼児には難しいですが、小学生なら読んで理解することができると思います。図書館で借りたけど、手元に置いておきたい1冊です。

販売元の文研出版HPの紹介ページのリンクですhttps://www.shinko-keirin.co.jp/bunken/book/9784580887343/

国境というテーマでこんなにも多面的な見方が出来るのかと感心しました。あと作者の後書き、泣けました。

まとめ

世界地図や世界地図パズルのおかけで、娘たちはたくさんの国名を覚えました。(わたし自身は小学生の時、10も国を言えなかったんじゃないかなぁ…笑)

聞いたことのある国名がニュースなどで取り上げられると、より関心をもってニュースを見聞きするようになり、その国名が定着してまた関心が強くなる、といった具合に良い循環が始まります。

娘たちには、知っていることからどんどん更に関心を広げていってくれると嬉しいな、と思います。